R12_10
R012 …リヴィエール写真部員R012のログ。
この日はバライタの日。あるネガの1コマのプリントにチャレンジした。
引き伸ばしレンズの絞りを一段絞る…と、それはつまり露光時間は2倍になる。(…おおよその目安として。)
例えば、3号フィルターを使用して「F8で6秒」という条件と、一段絞って「F11で12秒」はほぼ同等のプリントとなる。何故、同じ条件なのに露光時間を増やしたくなるのか…。それはスプリットフィルターをしたり、(…まだ本格的に試したことが無いが、)焼き込み・覆い焼きをする際に、時間を稼ぎたくなる時があるからだ。いや、自分の場合、多々あった、というだけなんだが…。
ストレートプリントで良いプリントが出来るのであれば、それでいい。しかし、どうしてもストレートプリントで表現しきれない場合もある。それは、撮影時の未熟な部分が出てきてしまった場合もあるだろうし、意図した絵を…、意図したアプローチを何とか表現したいという考えの下にチャレンジしたいという時もあるだろう…。
黒でも「より黒く締めたい黒」と「そうでない黒」がある。…はず。例えば、髪の毛にやわらかい光があたっている画が美しい…と感じた場合。日本人の黒髪にやわらかい光がほんのり影響している、そんな黒色は、割と見慣れた美しい色の一つではないだろうか。
このネガに、もし撮影時に意図した事があったのであれば、人に伝わるかどうか…上手くカタチにできたかどうか…以前に、まず自身の中で完結しないとならないと思う。後から意味付けをしたり、思いもしなかった部分での予期せぬ他者の嬉しいリアクションに満足してはならないと思う。…まぁ、この辺りの感覚は、暗室プリントというより、普段の仕事の中で復唱している事なのだろうけど…。
今回は、一枚でいいから、いいものが出来ただろうか…。バライタは、フラットニングを終えるまで気を抜けないけど…。
しかし、それでもバライタきっと良いよね…(;´Д`)